2006年03月03日

感謝ということ

前回書いた相方の榎本は大学の青少年活動サークルの2つ上の先輩でした。
2つ上の先輩には、他にも何人かいて、
みんないつもかわいがってくれました。

その中に一人「フセイン」というあだ名の先輩がいました。
(今思うとすごいあだ名をつけたもんです・・・)

なんでも上手にこなす相方の榎本とは正反対で、不器用ですが
誰よりもまっすぐな人で、
子ども達と関わるときも、サークル仲間と接するときも
いつも一生懸命な人でした。

彼が大学を卒業して1年あまりたった寒い2月のこと
彼は故人となりました。

早すぎる死に、彼のことを忘れまいと誓い
私たちが活動していたキャンプ場に一本の木を植えました。

仲間が集まって植えたその名も「フセインの樹」
今も同じキャンプ場に遊びに来る子ども達を見守っています。

2月にフセインが亡くなって10年間、
私は相方の榎本と毎年「フセインの樹」にビールを飲ませに通いました。
10年間一度も忘れずにです。

去年はちょうど10年目、
「フセインも一人じゃ寂しかろう、そろそろ結婚せんとなあ」と隣にもう一本樹を植えました。

実は「フセインの樹」はイチョウの木です。
イチョウには雌株と雄株があって、近くにあると受精して『ぎんなん』ができるのです。

「これでフセインも寂しくなかろう そのうち『ぎんなん』という子どもも出来るでえ」
とその時集まった仲間30人と安心したのを覚えています。



安心しすぎました・・・。
10年間続けたビール配達を、私は今年、忘れてしまっていました。
仕事の愚痴を樹に聞いてもらった年もあれば、
事務所を立ち上げた報告をした年もありました。
でも、今年は忘れてしまっていたんです。
忙しかったから・・・・・・?

そう自分で考えるのは簡単。でも違うんですよ。
忘れていたのは「フセイン」のことではなく、
「感謝する」ということです。
いろんな人に支えてもらった、もらっている。
それを最近忘れていたんです。
だから「フセイン」のことも忘れてしまっていたんです。

今日、相方と半月遅れでビールを飲ませに行って来ました。
「フセイン」は変わらずそこに立っていました。
私たちの原点のキャンプ場に。
キャンプ場を一周散歩したら、昔の気持ちを思い出して、
たまたまいた後輩が、親しげに声をかけてきてくれて・・・。

やっぱり忘れていました。
感謝すること、自分達の原点を。
フセイン、思い出させてくれてありがとう。
もう忘れずに、毎年ビール持って来ますね。

ご先祖さまを大切にするということやお墓参りにも
きっと同じ意味があるのですしょうね。
「感謝する」という気持ちを忘れた人はきっと何をやってもうまくいかないのだと思う。

寒空の下、「フセインの樹」からは新芽が顔を出そうと膨らんできておりました。


最後まで読んで頂いて、「ありがとう」です。
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Posted by やまさん at 21:08│Comments(0)未分類
 
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